本業が不明なほど多岐に渡って活躍されている小山薫堂さん。
本業は放送作家、でしょうかね。
以前読んだ本(『幸せの仕事術』)がおもしろかったので、こちらも読んでみました。
小山薫堂『考えないヒント アイデアはこうして生まれる』幻冬舎(2006)
どんな本?
著者曰く、考えたからといってアイデアが出るとは限らない、だからテクニックじゃなくて、アイデア体質になる必要がある、とのことでタイトルを『考えないヒント』としたそうです。
本書には著者が出したアイデアや仕事の実例などが出てきますが、よくもこんなにいろいろ思いつくなぁ、と素直に思いました。
しかもご本人、アイデアを出すという状況が全く苦しくないのだそうです。
私などはけっこうプレッシャーを感じてしまうほうなので、信じがたいのですが…。
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アイデア体質になるための心構え
印象に残ったところでいえば、
・自分のアイディアにダメ出しをしない
・まだできない、ではなくて、もう降りてくると思うようにする
・いろんなことをたくさん経験する
・自分の選択をよしとする
・偶然力を鍛える
など。
いずれも納得なのですが、アイデア体質に一番必要なのは「(何かを)面白いと思える能力」なんじゃないのかなー、と読んでいて思いました。
著者はそこが抜群に秀でている気がするのです。
常に「何か面白いことないかなー」と探しておられるのですが、何かを「面白い」と思えるのって、ある意味才能なんじゃないかと、私は思うのです。
限られた範囲ならまだしも、広範囲で、となるとなおさら。
私でも「コレ面白い!」とか「これいい!」と思うことももちろんありますが、少ないんですよね。
斜に構えていたり、冷めている人だと、何が目の前を過ぎようとも「ふーん」とか「で?」とかしか言わなかったりします。
このような冷めている人々(そう見えるだけで、もちろんピンポイントで情熱を持っていることもあるのですが)と接する機会が多かったので、何かを(しかも広範囲に)「面白い」と思えるって、すごいことだなーと思うのです。
「センス」の一言に集約されるのかもしれませんが。
ポジティブ
もう一つ、本書を通して思ったのは、小山さんが異常にポジティブであること。
私なら激しく落ち込んでしまうような失敗、そんな失敗をしても小山さんはあまり失敗と思っておらず、「むしろそれが後の偶然的出来事につながった!ラッキー!」的な解釈をしておられるのです。
全方面に向けて肯定的というか。
このおおらかさもまた、心配性の私からすれば大いなる才能だと思うのです。
ポジティブがあってこそ、いろんな仕事を大量にこなせるのでしょう。
とはいえ、センスもおおらかさもすぐ身につくものではないし、一生つかないかもしれない。
当面、私に必要なのは、自分自身や自分のアイディア、選択にダメ出しをしない、かな、と思いました。
これがけっこう難しいんですけどね……。
考えないヒント アイデアはこうして生まれる | 株式会社 幻冬舎
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