第10世代(2018年発売)の電子書籍端末「キンドルペーパーホワイト」を愛用中。
実際の使い心地をレポートしています。
(第11世代が発売されましたので、これから購入される方は新しいものがおすすめ。
いちばん容量が大きくて高機能なのはこれっぽいです↓)
購入決断の背景は引越し
どうして購入決断に至ったかというと、「引越し」がきっかけ。
なるべくモノを増やさないように気をつけているのですが、それでも増える本たち。
荷造りをしながら「増えないように気をつけているのに、こんなに本がある……」と愕然としました。
そして思ったのです、「そろそろ電子書籍か」と。
電子書籍なら、紙の本のようにかさばらないので、気軽に保存しておけます。
引越し時に限らず、「この本を処分するかどうか」で頭を悩ませるのって、意外と脳が疲れるんですよね。
処分するにしても、処分方法に迷う。
古書店に持参するのか、フリマアプリに出品するのか。いや、中古本が流通すると新しい本が売れにくくなるので、著者のことを考えたら、もったいないように見えても捨てるほうがいいのか……etc。
電子書籍を導入すれば、スペースの問題、選択疲れの問題、処分方法の問題、三者が一気に解決するのではないか。
そう考えて、とうとう購入しました。
持ち歩きにも負担にならない、抜群のサイズ感
思いのほか小さくてびっくりしました。
iphoneSEと比べてもこのサイズ感。A6サイズのメモ帳よりひとまわり大きい程度。
厚みはiphoneSEのほうが厚いくらい。
持ち歩くことを想定しているので、このくらいまで小さくするのは必須なのかもしれません。
設定時に感じたこと
設定にややてこずる
私が準備不足だっただけなのですが、wi-fiがなかなかつながらず、苦戦しました(自宅wi-fi にロックをかけていたことが関係しているかも。ロックを解除して登録するも認識されず、諸々再起動しまくって無事設定できました)。
想像していたよりは反応が遅い
スマホやタブレットの感覚で、タッチしたら一瞬で反応すると思い込んでいたのですが、それよりは少し遅いです。
ですが、これもホーム画面などに限った話で、ページをめくるときの反応は速いです。
読書中には一切気になりません。
(漫画などはページ切替の際にややタイムラグがあります)
wi-fi接続時はそれなりに電池が減る
いろんな方のキンドルペーパーホワイトレビューの記事を読んだところ、「ものすごく電池の持ちが良い」とのこと(一か月くらい充電なしで大丈夫だった、と書いておられる方もいたと記憶)。
ですが、私がwi-fi設定にてこずったせいもあるでしょうが、最初の設定やらダウンロードやらで電池残量45%→要充電くらいまで減りました。
また、「どんな本があるかなー」とキンドルストアを眺めているときもまぁまぁの速度で電池が減ります。
とはいえ、いったんダウンロードしたものを読む場合には、評判通り、かなり電池の持ちがいいです。
何冊分かダウンロードして充電も済ませておけば、出先で電池がなくなって困る、ということはまずなさそうです。
旅行には必ず持参しています。
実際の読書体験としての感想
読み心地
最初は、紙の感触というか、紙の凹凸でやわらかく光が散乱する感じが恋しい感じはありましたが、その程度のもので、基本的には問題ありません。
文字サイズを変えられるので目が疲れやすい方にもおすすめ
電子書籍用に組まれたものは、文字の大きさやフォントを変えられるので、「最近手元が見づらくて読書がしんどくなってきた」という方にも良いのではないかと思います。
雑誌は厳しい
雑誌など、誌面まるごとがキャプチャされたタイプのものは、キンドルペーパーホワイト(第10世代)で読むには文字が小さすぎて、かなり厳しいです(写真も白黒ですしね)。
拡大もできるにはできますが、拡大するごとに時間がかかりますので、現実的ではないかな、と。
雑誌についてはタブレットで読むのが最適です。
タブレットをお持ちでなければ、パソコンに「Kindle for PC」というアプリを入れればOK。
Kindle for PC (Windows) [ダウンロード]
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- 発売日: 2015/07/17
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カラーで表示されてきれいですし、悪くはないです。
が、ノートパソコンだと画面もさほど大きくないので、やっぱりイチイチ拡大せねばなりません。
キンドル端末よりははるかに操作性良好ではありますが、ちょっとめんどくさい。
よほど読みたいものでないと、わざわざパソコンでは読まないかなー、という感じです。
雑誌の読みやすさに関しては
紙>タブレット>パソコン>>>キンドルペーパーホワイト
かなと思いました。
読書メモ機能の使い心地
マイクリップに保存できる文章量には上限があるのでちょっと不便
読書メモをとる派の私が注目するのは「ハイライト機能」。
記録したい文章を選択し、「ハイライト」ボタンをタップすると、選択部がマークされ、同時にマイライブラリの『マイクリップ』に記録されます。
なお、このとき、「ハイライト」でなく「メモ」をタップすれば、ちょっとした感想なども記入・保存できます。
『マイクリップ』には、該当の文章はもちろん、本のタイトル、位置、ハイライトした時間など、かなり詳細な情報まで記録されるので、なかなか優秀。
ですが、一冊の本に対して、クリップできる文章量には制限が設けられています(著作権などが考慮されている模様)。
気軽にクリップしていると、すぐに上限を突破してしまい、それ以降は該当文章は記録されず「このアイテムのクリップの上限に達しました」と表示されてしまいます。
(※マイクリップに保存されないだけで、誌面上には残っていますし、ハイライトの位置や時間などは記録されます)
マイクリップは時系列で記録されていくので同時読み派には不便
『マイクリップ』には時系列で記録されていくので、何冊も同時に読み進める場合は、情報がごっちゃになってしまいます。
うーむ、これはちょっと読書メモ機能としては使いづらいかな、と私は思いました。
エクスポートは便利機能だけれど、やはり文章量には上限がある
読書中、画面の上あたりをタップすると、ツールバーが出てきます。
このツールバーに「移動」という項目があり、そこをタップすると、「目次」と「メモ」の項目が。
「メモ」には、ハイライトされた箇所が記録されていて、タップすると本文の該当箇所に飛べるしくみです(便利!)。
しかも、「メモ」をエクスポートして、登録しているメールアドレスに送信できるんです。
早速送信してみたところ、機能としては便利だなと思いました。
ただし、エクスポートできる量には制限がありました。
まぁ、制限設けずにすべてエクスポートできてしまったら著作権にひっかかりますから、当然といえば当然ですかね。
結局、ハイライト機能などは使わず、紙のノートやパワポなどにメモをとっています。
ページを押さえなくていいから便利
紙の本の場合、メモを取る度に、該当ページを開いた状態にしておかねばならず、それが結構面倒だったのですよ。
書見台やブックストッパー(重りのついたクリップ)も購入したのですが、どちらも自分にはフィットせず。
ブックスタンド 13段階調節 (307mm x 210mm) 書見台 筆記台 読書台 肩こり解消 木のぬくもり折りたたみ式 軽い 移動式 多用途
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結局、左手でページを押さえながら、右手でペンを走らせていました。
ノートや紙が動くので、地味にストレスでした。
この「地味にストレス」をキンドル端末が完全解決してくれました。
ページを押さえなくていいので、ストレスなくメモが取れるのです。
ちょっとしたことですが、感覚的にはだいぶ快適。
今日は、紙の本を読もうとして「押さえるの面倒だからキンドルで何か探そう」となったほど。
正直、もう手放せないです。
Kindle Unlimitedの感想
読書の障壁を下げてくれる
定額読み放題サービス「Kindle Unlimited」を利用中(30日間無料、その後980円/月)。
※一度に利用できるのは20冊まで。削除すれば新しい本をダウンロードすることも可能。
自分の中で「買うかどうか迷う」くらいのモチベーションの本が気兼ねなく読めるのがすばらしい。
図書館で本を借りる感じに少し似ているなぁ、と思いました。
あるいは、書店で思う存分立ち読みしているような感じともいえるかも。
もちろん、Kindle Unlimitedは有料なので、図書館や立ち読みと完全に同じ条件ではないですが、定額ということで、本を開く障壁はかなり下がりますね。
寝る前の読書にも最適
私は寝つきが良いほうではないので、床についてから「うー、眠れない」となることが多々あります。
そんなときはKindle Paper whiteが活躍。
読書灯をわざわざ設置する必要がないのもGOODポイント。
せっかく眠くなってきて「あー、電気消さなきゃ」と思ったり、電気を消したりしている間に眠気が落ち着いてしまうこと、ありますよね。
Kindle Paper whiteですと、部屋の電気を消してバックライトを調整して読めばいいので、眠くなったらそのまま眠りに落ちれるのがよいです(ブルーライトが含まれていないので、眠りの質にもさほど影響しないのではないかと)。
Kindle Unlimitedのラインナップの中から、軽めのものや、買うまではいかないかもしれないがちょっと気になる本、あるいはあえて難しめの本を読むと、スムーズに眠りの世界に誘われます(熱中してしまう内容だと逆に目がさえるのでNG)。
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読んでみたもの
Kindleストアベストセラーという項目(ランキング?)があって、そこから気になるものを何冊か読みました。
そのうち、けっこう良かったものを紹介します。
難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!
- 作者: 山崎元,大橋弘祐
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2015/11/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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投資などの知識がない著者が、専門家に話を聞く、という本。
会話形式なので、読みやすいです。
基本中の基本というか、とりあえずここは外すな、的なことに焦点を絞って書かれていますので、初心者にはかなり良いかと。
私自身、あまりよくわからないままとりあえずiDeCoに加入したりしていた(友人がすすめてくれたままに運用)のですが、本を読んでようやくなんとなく理解しました(友人の知識は正しかった)。
昔から人間の持つ悩みって、本質的には変わらないものです。
すでにその悩みに対して、人生をかけて考えてきた先人たちがいるのですよね。
自分の頭で考えることも大切ですし、自分で考えたからこそ納得できる、ということもあると思うのですが、考えに行き詰まったりしたときなど、先人たちの知恵を借りるのは一つの手だな、と思いました。
一番良かったのは、「将来、食べていけるか不安」という悩みに対して、アリストテレスの思想を踏まえ、「今この瞬間にやりたいこと・やらねばならないことに集中せよ」といった結論にいたるところかな、と。
(若い頃は「そんなこと言われても! 私は保証が欲しいんだ!」みたいに思っていましたが、そんなものはどこにもなく、ただ一歩ずつ踏みしめていくしかないと気づいたので、今はアリストテレスに同意です)
先人たちの思想を知ると、それらがいかに現代において形を変えて生き残っているかというのがよくわかります。
おわりに
もう5年近く愛用していますが、「Kindle もう手放せない」という状態になってしまいました。
本を買うときの(ああまた本増えちゃうな……置く場所ないのに)というストレスもないですし、Kindle Unlimitedのおかげで買うかどうか迷った本も遠慮なくどんどん読めますし、私にとってはかなり恩恵がありました。