ししもとの読書ノート2.0

自分らしく生きるために知識をつける

不要なものを手放しつつ、好きなものや心地よさを大切にする生き方|感想『シンプリスト生活』

ミニマリストともちょっと異なるシンプリスト。
シンプリスト生活を読んでみました。

 

シンプリスト生活

シンプリスト生活

  • 作者:Tommy
  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
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どんな本?

まず、「シンプリスト」とはなんぞや。

モノを極限まで減らすイメージのミニマリストに対して、「不要なものは手放すが、好きなものは大切にする」のがシンプリスト。

シンプリストとは、自分にとってのモノゴトの優先順位を整理し、自分に正直でいることを重視して行動する人と考えられます。

Tommy「シンプリスト生活」クロスメディア・パブリッシング Kindle版5ページ目


本書はいわゆるお片付け本ではなく、「自分にとっての心地よさにフォーカスする生き方」について著者の考えをまとめた本です。

たとえば著者の場合、(ほぼミニマリストですが)椅子は5脚もつなど、好きなものは大切にするスタンス。
そこから派生して、仕事や家事のスタンスについても述べられています。

私自身も「ミニマリストになりたい」と思いつつ、「でも不便なのは嫌だし、雑貨とかも好きだし、本気のミニマリストは無理だなあ」というタイプなので、著者の生き方には非常に共感できました。

ハッとしたところ

私にとっては、全般的に「わかるー」という感じで、新しい考え方を知るというよりは共感的な内容だったのですが、気づきもありました。

空間と同じく、時間の余白も大事。
ぼんやりしたり、自分と対話する時間をもつといいよ、という話に関連して。

自分の身体も死ぬまでの間、自然から一時的に借りているモノと捉えると、与えられた身体に日々気を配り、大切に扱うようになります。
Tommy「シンプリスト生活」クロスメディア・パブリッシング Kindle版49ページ目

 

「自分の身体を自然から一時的に借りているモノと捉える」
これ、すごくいいなと思いました。

なぜかというと「自分を大切にする」とか「自分に優しくする」ための理由づけができるから。

といいますのも、どうにも私は、「自分を大切にする」とか、「自分に優しくする」ということに抵抗がありまして。

頭では「自分に優しくしたい(自分に厳しくしているとつい他者にも厳しくなりがちなので)」と思っているのですが、「自分を大切にする=ワガママ」という教育を受けてきたせいで、妙な罪悪感があるのです。

でも、「身体も自然からの借り物」とするなら、自然にやさしく(=環境に配慮)するのと同じように、自分の身体(心も含めて)に優しくてもいい、ということになるわけですよね。

ここを起点に、少し詳しく考えてみます(本書の内容からは一旦離れます)。

自分で考えたこと:「いい年して云々」問題に終止符を打ちたい

最近だいぶ改善してきましたが、年齢を重ねてから派手な恰好をしていたりすると「いい年してみっともない」という風潮、ひと昔前はありましたよね。

あるいは「おばさんがおしゃれしても意味ないよな(嘲笑)」とか。
(→若さ偏重主義のごく一部の人の考えかもしれませんが)

でも、老化は自然なことであり、それ自体を笑われる筋合いもないわけで(当たり前なのですが)。

「身体が自然からの借り物」だとするならば、借り物なのだからこそ、大切に扱ってよいのではないかと思うのです。

健康に気を配るのはもちろんのこと。
美容にこだわったり、着飾ったり、おしゃれをすることも「自分を大切に扱う」の一種ですよね(もちろん、TPOとかある程度の配慮はするにしても)。

「借り物」を丁寧に保管するような、ラッピングするような気持ちで、コーディネートを楽しんでもよいのではないか、と改めて思いました。


ところで。
健康に気を配ることは「よいこと」とされるのに、外見に気を配ると「いい年して云々」とか言われてきたのはなぜなんだろう……。

まあ、「人目を気にせず自由に生きていること」自体が妬みの対象になりうるのでしょうか。
もしくは「この年齢はこうすべき」という思い込みが強くて、そこからズレると違和感として感じてしまう人もいるかもしれませんね。

ただ、そういったことは人それぞれの意見にすぎないので、あまり気にしないようにしたいと思います。

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おわりに

自分にとって大切なものだけを選び取っていくシンプリスト。

著者はYouTubeでインテリアなども紹介しておられますが、本当にお部屋がスタイリッシュで、「憧れるなあ」と思います。

そこまでのセンスは私にはないなあと残念に思う今日このごろですが、少しずつ自分の好きなものを厳選して整えていきたいと思ったのでした。