なぜかいつも時間がない
忙しいときに「時間がない」と焦るのは、どなたにもよくあることと思います。
しかし私の場合、大して忙しくないのに「あー時間がない」と思うことが多々あります。
普段から焦っているわけですから、実際に忙しくなれば余計に「うわー!ぎゃー!時間がない!!」と焦りが倍増してしまいます。
「時間がない!」と思う度に、変な汗が出るというか、何かに追われて走り出してしまいそうになるというか、居ても立ってもいられない、という気持ちになります。
以前の記事で、追い込まれたときほど「なんとかなるさ」と思うべし、といったようなことを書いたくせに、そのことを完全に忘却していました……(反省。本読んでしかも感想を記事にしている意味がない……でも、ここで改めて思い出したからよしとしよう)
(過去記事)
experience.shishimoto-yuima.work
改めてこの「時間ないと思ってしまう問題」を根本的に改善したくなり、関連する本をいくつか読んでみることにしました。
タイトルに惹かれて手にとったのがこちら。
小山龍介『TIME HACKS! 劇的に生産性を上げる「時間管理」のコツと習慣』東洋経済新聞社(2006)
私が読んだのは単行本ですが、アマゾンリンクが見つからなかったので、kindle版リンクを貼っておきます。
(※本記事のページ数とは対応していない可能性があります)
どんな本?
タイトルにもありますが、時間に対する考え方やら概念をどうこうしようというのではなく、ちょっとした効率化のコツ、がたくさん(89個でタイトルの「ハック」と統一)紹介されている本です。
ただやみくもに頑張る、というスタンスではなく、休むときはしっかり休まないとダメ、という考え方が良いな、と思いました。
少し古い本ですので、紹介しているツールも古かったり(スマホが普及していない時代なのでガラケーだったり)する部分もありますが、本質的な考えは変わらないと思いますので、参考にできるところもあると思います。
よかったところ
やらなくてもいいことを決める
仕事でも何でもそうだと思いますが
・やったほうがいいけど、やらなくてもいいこと
・やったほうがいいし、やるべきこと
とありますよね。
これをはっきり分けて、何をやって、何をやらないか決めることが大事、ということが本書冒頭で述べられています。
「ふむふむ、そうだよね」と理解しているつもりの私ですが、自身を振り返ってみると、私には「やったほうがいいけど、やらなくてもいいこと」を先にやってしまう癖があることに気づきました……。
しかも、ある程度進めると、満足してしまったり、あるいは難しい課題にぶつかったりして、途中でやめてしまうことも。
特に会社員をしていた頃は、「もうちょっと内容を詰めてから提案しよう」「もうちょっと資料をブラッシュアップしてから」などと思っているうちに、何も提案せずに終わる、というパターンが非常に多かったです。
せめて、できたところまで共有化するなりしてみればよかった、と今は思いますが、かつての私は完璧主義がひどく、とてもそんな思考に至りませんでした。
客観的に見れば、アウトプットを出していないので(間違いなく作業に時間をとられているのに)、評価されにくいし、自分自身としても「何も生み出していない感」がつきまといました。
この状況を理解できるようになっただけ成長しているのでしょうが、おそらくまだ、「やらなくてもいいことを先にやってしまう」癖があるのだろうな、と思います。
そのせいで、「あるはずなのに、なぜか時間がない」に陥っているのでしょう。
要するに、優先順位を冷静に考えられていないということ。
もちろん、「絶対に外せない」とか「超重要」レベルのものは優先できるのですが、「実は結構大事」と「時間があればやる」あたりがごっちゃになっているのだと思われます。
そんな私にとって有効そうなのが、本書で紹介されていた「アイビー・リーの25000ドルのアイディア」でした。
やり方を簡単にまとめると
・明日やらなければいけない6つのことを書く
・重要度に応じて1~6の番号をつける
・翌朝確認し、優先度の高いものから実施
・仕事終わりに翌日やることを6つ書く
(以降繰り返し)
といった感じでしょうか。
このやり方で効率アップしたので、アイビー・リーさんは25000ドルの報酬を手にしたのだとか。
1900年頃の話のようなので、ビジネスマンにとっては常識どころか、すでに過ぎ去った古い考えなのかもしれません。
ですが、私にはこのくらいシンプルなほうがよさげ。
実践してみた結果 自分でつけた優先順位をうやむやにしていると気づいた
実際にやってみて改めて判明しました。
優先順位をつけたにもかかわらず、私はそれをないがしろにしがちなのです。
一応自分なりには理由があって
「優先順位1位からとりかかるべきだけれど、なかなか難易度の高い仕事である。今は頭がまだぼーっとしているので後でやろう」
と思ってのことだったり。
あるいは優先順位1位のものから着手しても
「あー疲れた。このまま続けてもパフォーマンスが落ちそうだから、中断してほかのことをやろう」
となっているのです。
そうして後回しにするので、常に頭の中に「あれやらなくちゃ」という重りがあり、気分的に忙しい、というわけですね。
あまり好きでなかったり、難易度が高かったりすると、逃避して後回しにしてしまうのでしょうね。
かといって、好きな仕事しかやらないということも、現実的には難しい。
本書では私のように「ToDoリストやり残しがち」な人に向けて、以下の対策も提案されていました。
やりたいこと、快感になることとセットにしてToDoにするんです。
小山龍介『TIME HACKS! 劇的に生産性を上げる「時間管理」のコツと習慣』p.36
具体例としては、運動が苦手な人であれば、ジムに行った後にビールを飲むことまでをセットにする、など。
私の場合だと、やりたくないことや難易度の高い仕事に対して、何をセットにしようかと考えてみたところ、
・好きなお菓子を食べる(普段食べているものよりもちょっと高級なもの)
・(時間が許す場合は)カフェに行って休憩する
・好きな音楽を高性能のイヤホンで聴く
などですかね(会社勤めだと厳しそうですが)。
わくわくするようなことであればあるほど良いのでしょうが、そこまでテンションの上がるものも、そうそうない。
でも、お菓子やカフェとセット、試すだけ試してみようかと思います。
そもそもまじめな人ほど、正しいことをやろうとする。運動をすることは正しいからということで、やろうとする。でも、人は正しいからという理由だけではなかなか行動できないものなんです。正しいことではなく楽しいことを。
小山龍介『TIME HACKS! 劇的に生産性を上げる「時間管理」のコツと習慣』p.37
おわりに
本書で紹介されているタイムハックは89個。
そのうち、上記で紹介した以外に取り込めたらいいなと思ったのが
・15分以上の作業は予定としてスケジュールに組み込む
・中長期の課題(ToDo)は一ヶ月単位で振り返る
・時間簿をつける
・1年を3ヶ月でみていく(春:新しいことを開始、夏:短期集中、秋:収穫、冬:振り返り、来春の計画)
などでした。
一気に全部やろうとすると間違いなく失敗するので、たまに本記事を読み返して、トライできそうなものはしていこうと思いました。
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