ししもとの読書ノート2.0

自分らしく生きるために知識をつける

仕事に対する思い込みを外してくれる一冊 |感想『働き方 完全無双』

会社員という働き方をやめて以来、自分にフィットした働き方を模索している私。
「働き方」とタイトルに入っているのを見ると、つい読んでしまいます。

というわけで感想を。

ひろゆき『働き方 完全無双』大和書房(2018) 

働き方 完全無双

働き方 完全無双

 

 

 

どんな本?

著者は某掲示板の管理人として有名な方。

これからの働き方について、マクロな視点で語られた本です。
具体的な方針というよりは、著者さんの「今後の日本について思うところ」が書かれている、といった感じでしょうか。

今後の日本は富める者と貧する者の二極化が進んでいく。
ゆえに、人と同じ働き方をしていれば、皆で揃って落ちていくことになる。
一つ頭抜け出すために何を念頭に置いておけばよいか、といったようなところが参考になるかと思います。

もうちょい詳しく

余裕を持つために、「攻め方・守り方・企業としての視点」の三要素から語っておられます。

攻め方としては「新しいものにはなるべく早く手を出しておく」とか。
新しいサービスではまだライバルが少ないので、早く始めておくほうが得ですからね。

また、「人に覚えてもらうことは重要」ということも挙げられていました(その分チャンスが増えるので)。

この「覚えてもらう・思い出してもらう」ことの大事さは以前読んだ別の本でも書かれていましたので、一つのキーポイントなのでしょう。

(参考記事)

experience.shishimoto-yuima.work

 


守り方については「ブラック企業からどう身を守るか」「パフォーマンスを保つための健康維持法」といったかなり具体的なことなど。
ベーシックインカムについても触れられています(著者さんはベーシックインカム推進派)。

三点目の「企業の理論」という項目では、経営者としての視点、経営者として何に気をつけるか、といったようなことが書かれていました。
経営者の方には参考になるかと。



最後の章で「日本の今後について思うこと」がつづられています。

日本は資源がないので、外貨を稼ぐ必要がある。
ものづくりなどもあるにせよ、主たる方法は、もはや観光しかないのではないか、ということでした。

「あれば便利だけど、なくてもいいよね」というレベルの産業が、どんどん減っていき、ちゃんと外貨を稼げる仕事だけが残ることになるでしょう。

引用元:ひろゆき『働き方 完全無双』大和書房(2018)P.215

 

どんなにくだらなくても、他の国では見られないものをちゃんと何百年も先を見越して作っておく。そして、お客さんから少しでもお金をいただけるようにマネタイズする。

引用元:ひろゆき『働き方 完全無双』大和書房(2018)P.215


最近はどこへ行っても外国人観光客の方を見かけますよね。
有名観光地だと日本人よりもはるかに外国の方のほうがが多かったり。
楽しんでいただけるのはありがたいけれど、人が多すぎたり、文化の違いを目の当たりにして、戸惑ってしまうことも。

けれど、日本の状況を考えると、仕方ないことというか、歓迎すべきことなのでしょうね。

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もっと早く知りたかったこと

軽やかに会社をつくってもよいらしい

本書の中に、「ニート時代を黒歴史にしない方法」というのが紹介されています。

私自身、会社員をやめてからしばらく休んでいた時期があるので、その当時に知っておきたかった!と思いました。

その方法とは、会社を作って個人事業をしていたことにする、というもの。

会社を作る、と聞くと「いやいや、起業の才能なんてないし、そんな大それたこと無理無理」と思いますが、著者さんの捉え方によれば、会社をつくるなんてもっと軽やかなものらしいです。
(ブログを書いて広告を貼って、数十円でも収入があれば著述業と名乗ってOKくらいのスタンス)

なぜ会社を作っておくとよいかというと、なんでも経費にできるから。
なんでも、というのは語弊があるでしょうが、事業と結びつけることができれば、経費にできるわけです。
また、実質的なことはさておき、履歴書にも書けるので、むしろ評価されるかもしれない、と。

お金がかかるのでは? と思いきや、行政書士に頼まずに自分で法務局に行って手続きすればよいそうで。
なお、法人税(東京都なら法人都民税が7万)がかかりますが、経費がそれを上回るのであれば、価値はあるとのこと。

上記のことは、著者さん自身が「ずる賢く個人を守るやり方」と書かれているので、もしかしたら一般的には推奨されるものでもないのかもしれませんが、考え方の一つとして、自分の中にストックしておくのはいいな、と思ったのでした。


おわりに

タイトルから私が勝手に想定していた内容とは少し違っていたのですが、その分、どこか新鮮味もありました。

本を読むと、思ってもみないような考えが得られることがあるなぁ、というのを改めて認識する機会となる本でした。

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