たくさん本を読むようになってから気づいたこと。
読んでいる間はいろいろと思うことがあったはずなのに、ほとんど覚えていない。
私がケチな性格だからかもしれませんが、せっかく時間とお金を使って本を読んだのに、(しかも、一応思うことがあったのに)ほとんど覚えてないって、、、
なんかいろいろもったいない!
そこで、読書ノートをつけ始めたのが10年近く前。
・書名などの基本情報
・「おお!」と思ったところ
・日付
手書きのメモを書くと、なんとなく満足するんですよ。
何か一仕事こなしたような気にさえなる。
しかしながら、後でメモを読み返してみると、いまいちピンとこないのですよね。
なぜかと考えてみると、「おお!」と思ったところも、それに至るまでの流れとか、文体とか、前後の文章を含めての「おお!」なので、ごく一部だけメモしても、「あー、うん、こんなこと書いてあったっけなあ」程度の感想になってしまうのだろうと思います。
ということは。
本のもつ全体的な空気感とか、そのとき考えたこととか、そのあたりも併せて残しておかないと、知識として蓄積されない(=読んだ意味がない)のではないか、と思いまして。
(記憶として覚えていなくても、脳のどこかにひっかかってはいると思うのですが)
そこで、ブログ記事に本の概要と感想を書くようになったわけです。
記事を書くには時間もかかるし、頭も疲れます。
(私の力では)頻繁に記事を更新することもできず。
アクセスも多くはありませんから、「こんなに時間をかけて書いてもな……」と思うことも多々ありますが。
それでも、読書感想ブログを2年以上運営してみて、やっぱり良かった、と思っています。
本の感想記事が100記事を越えたことですし、ここらでまとめておくのもいいなと思い、記事を書いています。
読書ブログの利点
① 一冊の本としっかり向き合うようになった
一時期、「本を読んで考える」ということよりも、「たくさん読むこと」が目的になってしまっていた時期がありました。
おそらく、人の目を気にしていたんですよね。
本をよく読むという話をすると、だいたいくり出されるこの質問。
「これまで何冊くらい読んできたんですか?」
「3000冊くらいですかね」
と答えれば、だいたい「おおお」となるでしょうか(年齢にもよるけれど)。
しかし、当時の私はまだ本を読み始めて間がなかったので、
「300~冊?くらい……ですかね……(※子供時代や学生時代に読んだものは含まず)」って感じでして。
すると相手の(え? 本読んでるっていうわりに大したことなくね??)みたいな表情が気になってしまったんですね。
それで、いつのまにか、手段と目的が逆転している、みたいな状況に陥っていたりして。
早く読み終えたいがために、無意識のうちにちょっと読み飛ばしてしまうことがあったと思います。
あるいは、あまり興味がない本なのに、冊数稼ぎたいがために惰性で読んでいる、みたいな。
ブログに感想を書くようになってからは、そういったことがなくなりました。
感想を記事にしようとすると、ある程度は自分なりに理解する必要があるので、読み飛ばしてなどいられない、という感じです。
また、記事として公開する以上、あまりにも内容を誤解していたら著者に失礼かな、という気持ちもありますし(気をつけていても、勘違いなどはあり得るとは思いますが……。でも、できるだけ誠実な態度で読みたいんです、本って書くのすごく大変だと思うから)
それでもなお、飽きたり読み飛ばしたくなる場合は、その本は自分にフィットしないということなので、途中でやめて、他の本を読むようにもなりました。
実際のところは、多少読み飛ばしても大勢に影響はないと思うのですが、自分自身が「ちゃんと読んだぞ」という達成感が得られるのが私としては良かったな、と。
(まあ、自己満足の世界ですかね)
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② 忘れにくい & すぐ振り返ることができる
①で書いたように、本を集中して読むようになったので、それだけでも「忘れにくさ」は向上したと思います。
なおかつ、ウェブ上に記事として残っているので、「あれ、あの本どんな話だったっけ?」と思っても、すぐに確認可能です。
アナログな読書ノート時代は、本の内容を振り返ろうにも、目的のページにたどり着くまでにも時間がかかってしまっていました。
探すだけで一苦労、みたいな。
エクセルで目次を作ってみたり、それを印刷してノートに貼ったりと、検索性向上のための工夫はしていたのですけど……。
そもそもエクセルで目次を作るのが地味に面倒でしたね。
ブログの場合は、サイドバーの検索窓にキーワードを打ち込むだけですぐに目的の記事にたどりつけるので、読み返すのも楽です。
移動中とか、外出先でも確認できますしね。
自分のための「知の資産」という感じです。
③ 考え事が進む・気づきがある
私が本を読むときのモチベーションは、「悩みや困りごとを解決する(あるいは解決に近づける)ために知識をつけたい」という場合が多いです。
(小説などは別ですが)
つまり、本を読む前には何かしらの「ギモン、悩み事」などがある。
もちろん、本を読みながら、何かを思ったり、考えたりもします。
雷が落ちるがごとく「はっ!」となることもあります。
とはいえ、「読む&考える」が同時進行だと、そんなに深いところまでは考えられないのが私という人間。
なので、読み終わってから改めてブログ記事にする過程で、考え事が一気にクリアーになることが多いです。
本の内容を振り返ったり、感想を書いているうちに、新たな気づきがある、というか。
感想を書かないだけで漫然と考えていると、いつのまにか同じところをループしていたりして、いまいち思考が進まないのですよね。
「書く」ことで、階段を一段のぼれる、というか。
数学やら物理や化学の問題を解くときに似ていますかね。
全部頭の中で計算しようとするととてもできないけれど、一つ一つ順序を追って立式していくと解答にたどりつける、みたいな。
デメリットを挙げるとしたら??
基本的に、デメリットよりも圧倒的にメリットのほうが多いと私は感じています。
長くなるので上では書きませんでしたが「そもそも書くことで気持ちがスッキリする」とか「読んでくれる人がいる」とか、挙げればキリがないです。
ただ、どんなものごともそうですが、100%完璧なんてものはないですからね。
デメリットを挙げるとしたら、
・本を読むにも、記事を書くにも時間がかかる
・(その結果)けっこう大変
くらいのものでしょうか。
私は要領が悪く、逐一丁寧にやってしまうので、けっこう大変だったりします。
それでも一応続いているのは「より良い人生のために知識をつけたい」という欲のほうが勝るからかもしれません。
(他の分野でも、充実した記事を書こうとすると、調べものやら写真撮ったりで、けっこう大変なので、読書感想ブログだけが大変というわけではないと思いますが)
書籍代について
一時期、「とにかくすぐ本を買ってしまう」ことに悩んでいたのですが、Kindle Unlimited(月額980円)に加入してからは、そこまで買わずに済むようになりました。
読み放題サービスではないものに関しては購入しています。
年間の書籍代としては、ずいぶん抑えられているのではないかと思います。
(Kindke Unlimitedのリンク)
おまけ 収益としてはどうなの?
当ブログにはアドセンス広告とアマゾンのリンクを貼っていますが……収益としては「雀の涙」です。
以前は「カフェに数回行ける程度」でしたが、ここ最近はこのブログだけなら一桁円とかです(メインサイトからスピンアウトしたのも影響していると思いますが)。
他の書評ブログなどでも「収益はイマイチ」と書かれている方がけっこう多いので、分野としては収益化の効率は良いほうではない、と感じています。
私の場合は、「自分のために書いている」面も強いので、「まあ、こんなもんか」と思っていますが。
収益重視ならば、他の分野か、あるいはやり方を考える(youtubeでの書籍紹介など)必要がありそうです。
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おわりに
ここ数年、ずっと考えてきたことがありまして。
先日、それに関してちょっとした「気づき」があったんです。
そのことを記事にしようとしたら、「本からの影響」なしでは語れないな、と。
というわけで、読書感想ブログは自分にとっての「知の資産」になると思う、という話でした。